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建築パースをより魅力的にする「7つ」のポイント

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    建築パースをより魅力的にする「7つ」のポイント

    ある程度建築パースは描けるけどもう少しうまくなりたい
    建築パースのプロはなにを意識して制作しているのだろう


    「どうしたらこんな風に描けるのだろうなぁ」
    「なんか物足りない・・・・んだよなぁ」
    「頑張りたい気持ちはあるのだけど、情報が少なすぎて」

    そんなことを考えてる方に向けた記事になります。

    今回ご紹介する内容は

    建築CGをより魅力的に描く「7つ」のポイント
    読書さんへのメッセージ

    とりあえずの建築パースを作成することは以前よりも簡単になったかと思います。

    ソフトの使い方を解説している情報が容易に見つかり、必要な素材もWeb上から利用することができます。
    入門にはとても親切な環境ですが、そこからレベルアップしたいと思ったときには未だ情報が足りてません。

    youtubeや海外サイトを翻訳してみてもいまいちピンとこないのが現状でしょう。

    日本の建築ビジュアライゼーションの停滞は、情報量の少なさによる習得レベルの低さにあると考え
    従事する立場としてその改善を図るため、惜しみなくノウハウを提供していくことを目的に記事を作成していくことにきめました。


    今回は建築パースを作成するにあたり、
    プロレベルのリアリズムを実現するために重要と思われる要素を「7点」にまとめて解説していきます。

    以後、体系的に建築パース制作にまつわる情報を発信していこうと思います。


    1. モデリング精度

    モデリング








    まず第一に当然ですが、
    スケールの不均一を避けるため縮尺には常に気をくばりましょう。
    ある程度作業が進んでから不具合に気づき、時間を無駄にしてしまう・・・というのはよく起こってしまいます。

    また、現実世界においてCGであるような鋭いエッジ(ピン角)はほとんど存在しません。
    カメラに近いものについては面を取ってジオメトリを滑らかにすることでよりリアリティが高まります。
    すべてのオブジェクトに行うのではなく、遠近でメリハリをつけることも大事です。

    常に表面を最適化し、法線を揃えることを忘れずに行いましょう。
    凸凹を表現しているのに反映されないなど、マテリアル設定時に不具合を引き起こす原因となります。

    よりより建築パースにするためにはモデリング段階での丁寧な対応がとても大事になります。


    2. テクスチャの品質

    大理石

    昨今はデジタルカメラで実物を撮影してシームレス化して〜といった作業を行わず、Webから無料のテクスチャをダウンロードして建築パース制作に利用することが多いかと思います。

    常に1k以上の中高サイズの画像を探し、マテリアルパラメーターの設定に時間を費やします。ベースチャンネルだけでなく、バンプや反射、必要に応じてディスプレイスメントマップを利用して設定を充実させてください。

    こちらの記事で無料テクスチャサイトを紹介しております。建築パース制作に役立つと思います。

    ▼テクスチャサイト詳細/モデブログ記事▼
    >>【建築CG制作】無料で利用できるテクスチャ配布サイト【6選】


    3. ライティング

    ライティング

    最初のうちは表現したいものと視覚的に似ている画像を見つけ、それがどのようにライトが配置され当たっているかを分析してみてください。リファレンスを設定することはとても大事です。

    色温度に関する知識も重要です。
    最終イメージの種類にもよりますが、一般的に3000〜5000kの範囲内で収まるように計画します。

    色温度についてはこちらにまとめました。

    ▼色温度詳細/モデブログ記事▼
    >>建築CG制作 IESライトと照明色温度

    ライティングの基本的な手順としては、
    メインとなるグローバルライト(太陽光や空)を作成した後、適切な場所に補助ライトを追加してコントラストを高めてゆくようなイメージで進行していきます。


    4. カメラアングル

    遠近法

    建築では垂直フレームワークが基本となります。

    遠近法の歪みは避け、縦ラインがきっちり出るようにしましょう。
    一般的な人の目線高さは150cm程度。

    その高さによる印象の違いや焦点距離等の話は、こちらの記事でまとめてあります。

    ▼カメラ設定詳細/モデブログ記事▼
    >>【3DCG】建築CG制作時のアングル決定方法【カメラ設定解説】


    5. カメラパラメーター

    カメラ

    レンダラーによってはカメラの露出等の設定を細かくでき、よりリアリティのある表現が可能ですが
    絞り値とシャッタースピードとの組み合わせを理解する必要があります。

    現在、世界中で利用されているレンダラー・V-rayでは、これらの知識が強く求められ、理解は必須となります。

    「flickr」という写真共有サイトでは、掲載されている写真を撮ったカメラの設定情報(ISOなど)が確認できます。
    ライティング同様、表現したいものと似ている画像を見つけてそのカメラ設定を分析するとよいでしょう。


    6. レンダリングパラメーター

    インテリア

    最近のレンダラーでは詳細な設定を行わず、デフォルトのままでもそれなりの画像がレンダリングされます。基本的にはそのままの設定でよいと思います。(V-RAYは除く)

    パラメーターの設定に時間を費やすよりも、建築パース制作のその他の構成に時間を割いてください。


    7. ポストプロダクション

    比較

    建築パース制作では3DCGソフトですべての作業ができるわけではありません。

    Photoshop等の画像編集ソフトにて調整が必須になります。
    インテリアパースについては、ほとんど3Dでの表現になるので色域や明るさの調整がメイン
    外部イメージは写真で合成したほうがよい結果が得られる場合が少なくありません。

    弊社では、樹木・低木は3D・写真合成50%づつ・人物については100%写真で表現します。

    レタッチのノウハウについてはこちらで紹介しています。

    ▼レタッチテクニックまとめ/モデブログ記事▼
    >> 建築CGにちょい足し!簡単に雰囲気が出せるレタッチテクニック

    ▼人物素材+レタッチテクニック/モデブログ記事▼
    >> 【必見】建築CG用・人物素材とレタッチテクニック【徹底解説】

    ▼植栽素材+レタッチテクニック/モデブログ記事▼
    >> 建築CGに利用できる樹木低木素材とレタッチテクニック


    今回のまとめ

    以上、7点をざっと説明いたしました。

    基本的な内容ではありますが、これらを身につけることができれば非常に高い技術レベルに達します。

    また、このようなルールを尊重するだけでなく
    日々建築の本を読んだり、映像作品を見たり、画像投稿サイトを閲覧したりして常に情報を収集することも大事だと思います。

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