建築パース制作は質の高い建築CGを提供するモデルノへ

3D Architect Rendering Farm 建築パース制作

【建築CG素材】パース制作のプロが薦める切り抜き素材とレタッチ解説

1163 views
約12分
    【建築CG素材】パース制作のプロが薦める切り抜き素材とレタッチ解説
    ひと
    人物や樹木の切り抜きデータを合成したいけどそもそも素材がない
    CGパースにどうやって素材をレタッチしているんだろう
    「高品質な切り抜き素材ないかなぁ」
    「パースをもっとかっこよくしたいんだよねぇ」
    「うまく合成できない・・プロはどうやってるんだろう」

    そんな風に悩んでいる方向けの記事になります。

    今回ご紹介する内容は

    【建築CG素材】パース制作のプロ推薦
    「切り抜き素材サイト」と「レタッチ徹底解説」
    読書さんへのメッセージ

    建築パースのリアリティやスケール感の理解を高める為に、人物や樹木・植栽の合成表現は欠かせません。
    賑やかさも表現できますし雰囲気が演出できます。

    CPUの向上で綺麗な画が早くレンダリングできるようになりましたが、まだまだ人や樹木についてはレタッチに頼らなければならないと思います。


    切り抜き写真素材自体は有料サイトから購入したり、自分たちで撮影したものを切り抜いて利用するのですが
    実際にどこで素材を入手するのか。どうやって建築CGパースに合成していくのかを、「ちょっとしたレタッチテクニック」を含めて解説していこうと思います。


    日々建築CGを制作しているプロが実際に利用しているデータの情報と、その利用の仕方を解説いたします。

    素材写真自体の質は、建築パースの出来に直結してくるので
    有料のもの含め、高品質な素材を探してレタッチするようにしましょう。

    建築CG用切り抜き素材サイトをご紹介/人物編

    ① : 「NO-N-NO」 人物素材切り抜きダウンロード

    site

    日本人の切り抜き人物素材ならこちらの一択でしょう。いつもお世話になっております。
    質・量ともにピカイチで、人物だけでなく樹木やテクスチャの無料素材もあります。建築パース制作・レッタッチには欠かせないサイトかと思います。

    また、少しなのですが人物の無料素材もありますね。
    https://no-n-no.com/?category_id=5b631d3c5496ff1da8002485

    こちらの3シリーズは弊社でもよく利用しています。住宅・施設等の人物に最適。
    最近の新しい「Cutout People」シリーズよりも安定感があっておススメです。

    最近は3Dモデルの人物データに力を入れているようです。新しいサイトが出来上がっていました。
    https://ddd.pink/

    3D人物は一定の需要はありますが、課題がものすごく多い印象ですので引き続き頑張っていただきたいです。
    いまのところ、外装鳥瞰CG制作時にはとても有用だなと思っています。

    ● 会員登録:必要
    ● 無料素材あり
    ● 有料素材は単体、セット・DVD販売
    ● フォーマット:PSD、PNG

    >>NON-N-NOさんの公式サイトはこちら


    ② :「MR CUTOUT.COM」人物素材切り抜きダウンロード

    site

    外国人の場合は2択になると思います。
    まずはこちらのサイト。1日あたり2.5MB上限ですが、無料でも切り抜き素材をダウンロードできます。
    有料会員になると、月15ドルで70枚まで利用できます。トータルでは一番のおすすめです。抽象的な雰囲気の建築パースに仕上げたい場合はこちらを利用するとよいでしょう。

    A3程度に印刷、そこまで手前に配置しない限りはsmallサイズで十分な大きさだと思います。

    ● 会員登録:必要
    ● 無料素材あり
    ● 有料素材はサブスクリプション契約が必要
    ● フォーマット:PSD、PNG

    >>「MrCutout.com」さんの公式サイトはこちら


    ③ :「VIZ PEOPLE」人物素材切り抜きダウンロード

    次にこちら。人物だけでなく、モデルデータやテクスチャもクオリティが高く、建築パースのクオリティアップに繋がることでしょう。
    多数のモデル素材というのではなく、数人の人物のアングル違い(背後からや上から等)が収納されたシリーズもの販売です。
    無料データもあるのでチェックしてみましょう。
    https://www.viz-people.com/free-stuff/

    ● 会員登録:必要
    ● 無料素材あり
    ● 有料素材はDL販売
    ● フォーマット:PSD、PNG

    >>「Viz People」さんの公式サイトはこちら


    建築CG用切り抜き素材サイトをご紹介/樹木・植栽編

    ④ :「sozaiya.com」樹木素材切り抜きダウンロード

    人物素材「NO-N-NO」さんの無料素材の姉妹サイト。
    切り抜き樹木だけでなく、前景・後景、低木や花など多種にわたる切り抜き素材がダウンロードできます。
    国内の切り抜き素材では無双状態ですね。

    ● 会員登録:不必要
    ● 無料素材あり
    ● 有料素材は単体・DVD販売
    ● フォーマット:PSD、PNG

    >>sozaiya.comの公式サイトはこちら


    ⑤ :「古川建築設計」樹木素材切り抜き販売

    有料素材でクオリティ重視なら間違いなくこちらの素材でしょう。
    無料で利用できるデータが多くなってきてるのでなかなか厳しめな価格設定かもしれませんが、それだけの価値ある素材です。

    ● 会員登録:不必要
    ● 無料素材はサンプルとしてあり
    ● 有料素材はDVD販売
    ● フォーマット:PSD、jpg

    >>古川建築設計さんの公式サイトはこちら


    ⑥ :「MR CUTOUT.COM」樹木素材切り抜きダウンロード

    人物の記事でも紹介したMRCUTOUT.comさんでも樹木データが無料でダウンロードできます。
    人に比べてデータ量が大きいので、2.5MB/dayの制限の中で利用するのは厳しそう。
    どうしてもここでしか見つからない樹種のものがある場合に使うのがよいかもしれません。

    ● 会員登録:必要
    ● 無料素材は1日2.5MBまで
    ● 15ドル/月〜から
    ● フォーマット:png

    >>「MrCutout.com」さんの公式サイトはこちら

    ⑦ :「Forester for Cinema4D」

    少しタイプが異なりますが、手続き型で編集可能な樹木モデル作成プラグイン。
    「この樹種でこんな形のを!」とごく稀に要求されることがあるので、そのために購入しましたが未だその機会が訪れず・・・
    簡単に風の影響をうけたゆらめきをアニメートできる機能は好印象。
    建築はカメラアニメーションだけになりがちですが、使い所が結構あると思います。
    利用し始めたら記事で紹介いたします。


    ● Forester for Cinema4D 43,927円 Exxpansion Pack1・2 それぞれ13,429円
    ● Cinema4D R18〜

    >>3D QUAKERSさんの公式ページはこちら


    切り抜き素材のレタッチ方法を解説/人物編

    それでは実際に人物写真素材をレタッチする解説を行います。
    合成元のパースとして1戸建住宅の外観を用意しました。

    どのような人物素材を挿入するか考える

    建築パースにもストーリが大事です。

    候補としては
    1. 玄関から出て外出しようとしている家族をレタッチ
    2. 車に乗ろうとしている家族をレタッチ
    3. 家の外で遊んでいる家族をレタッチ
    4. 家に帰ろうとしている家族をレタッチ

    ぐらいが思い浮かびますね。どれがよいと思いますか?

    ・・・・・・・・
    絶対とは言いませんが、この場合多くは4番の「家に帰ろうとしている家族」を選ぶとよい結果が得られます。

    その理由は・・・・・・・・・・後ろ姿であるためです。

    建築パースはあくまでもイメージ図。写真ではありません。その建築パースに人の写真が顔つき(正面向き)で合成されているとリアリティのバランスが悪くなってしまいます。

    ですので、後ろ姿程度の抽象性がちょうどよいのです。
    ためしにいままで作成したことのあるパースで人物を後ろ姿多めにしてみてください。
    以前よりもしっくりしてくると思います。

    どんな状態の写真素材がよいのか 

    今度は人物写真の足元に注目してください。

    その写真自体にパースがかかっているものですと、うまく合成するのはそもそも難しいです。
    具体的に選んではいけないものの例を見てみましょう。

    この画像に描かれた赤ラインに注目してください。パースがかかっている写真はこのラインの角度が大きい傾向があります。(歩行中等の足をあげた状態のものは除きます)ですので避けた方がよいです。

    逆に下の画像のように
    描かれたラインの角度がゆるやかなものを選ぶと、合成がうまくいく場合が多いです。

    ちなみに先ほど紹介した「MR CUTOUT.COM」の素材についてはこのあたりでの問題が少ないので利用がしやすいです。

    パース上ではどのくらいの大きさなのか

    建築パースを作成する上で、縮尺を合わせて実寸を反映した形で形状を作成しているかと思います。
    当然ですが、人の一般的な大きさからかけ離れてしまうととても不自然なレタッチになるので注意が必要です。

    慣れてしまえば感覚的に合成できるようになりますが、3Dソフトの方で確認しながら進めたほうがよいと思います。
    ここからCinema4Dでの作業になります。

    ウィンドウ上部になる立方体タブを長押しで出てくるパレットに「フィギュア」というのがあるのでこれをクリック。
    レイヤーにフィギュアが追加され、属性パレットに項目が追加されるので一般的な身長170cmに設定します。

    合成しようと想定している場所に配置してみて、頭と足の位置を確認して覚えておきましょう。
    また、フィギュアに当たる太陽光と落とす影も要チェックです。

    実際に人物素材をレタッチしていく

    今回は上の写真についての合成をしてみます。パース左側からお家に帰るイメージ、足元の角度も緩めですね。

    ちなみに最終出力がA3程度の建築パースでのレタッチであれば、
    MrCutOutでダウンロードできる素材サイズは小で問題ないと思います。

    Cinema4D上で確認した大きさを基準に写真を配置します。(上画像左)

    そのままでは明度が高いので、元画像に馴染むよう「明るさ・コントラスト」で調整。
    その後、「色相・彩度」で彩度の項目をマイナスにもっていくとうまく行きやすいです。


    太陽光のあたる角度や落とす影の大きさは問題なさそうですので、
    影を少し強調するだけでよいかと思います。(上画像右)

    このような形でレタッチが完了しました。
    お母さんがこちら向きなのが少し気になりますが(汗)、よい感じにまとまったのではないでしょうか。

    ちなみにこちらが背面スタイルの人物写真のレタッチ結果になります。
    残念ながら太陽光の当たる方向がパースと逆なんですよね。言われないとわからないレベルではあるのですが・・・。


    切り抜き素材のレタッチ方法を解説/樹木・植栽編

    続いて樹木・植栽をレタッチしてCGパースを仕上げていく過程を解説いたします。

    モデル作成とベースレンダリング

    手前地面は芝系になるので、起伏をこの段階で作成しています。(若干なら雑でもOK)
    ざっとマテリアル・ライトの設定をしてレンダリングしています。

    Point!

    地面の起伏があるのと、右側の建物が単調なので少しだけ影を落とす木の3Dデータを配置しています。

    ベースのパースレタッチ

    アンビエントオクルージョンの追加や色域の調整を行いました。
    手前の芝がどうしても納得いかなかったので3Dモデルで再度レンダリングしました。
    こちらの画像をベースに緑素材の合成を行なっています。すいません、ここからがスタートです。

    アンビエントオクルージョンについてはこちらの記事で解説しています。
    >>インテリアシーンのポストプロダクションを解説

    芝面・草

    こちらの2点の画像を無料写真素材「Pexels」から拝借しました。赤丸部分を利用して合成します。

    左側、勾配のある地面は元の写真の輪郭をソフト円の消しゴムツールで消して、通常モードで乗せています。
    右側はあぜ道のような表現を意図して右側同様輪郭を消して、こちらはハードライトで乗せています。
    両方ともに彩度や色を調整してなじませていきます。

    樹木・低木の追加

    樹木はsozaiya.comより 
    「T2_090_タケ_Bamboo」「T1_131_シマトネリコ_buttonball tree」

    低木はMRCUTOUT.comより 
    「wild-grass」「bush-other-vegetation」「wild-grass-pennisetum」

    を利用しています。樹木の影の描き方は割愛します。

    Point!

    低木など地面と接するオブジェクトを合成する時は、一番下にレイヤーを設けて黒・ソフト円ブラシでシャドーを描きましょう。 描画モードは通常またはソフトライトがよいです。樹木の根元にも適用しましょう。

    背景の合成

    背景はsozaiya.comより 「H1037」「H1034」「P0054」を森感をイメージして利用しています。
    それぞれ色彩をだいぶおさえています。

    人物の合成と仕上げ

    道が合成で出来ましたのでそこに配置していきます。
    人物の合成の仕方についてはこちらの記事で紹介しています。おじいさんはMRCUTOUT.comより

    Point!

    最後に単色塗りつぶしレイヤーをオーバーレイでのせると雰囲気が出ます。今回はブルーを15%で適用。

    建築CG用切り抜き素材とレタッチまとめ

    以上が、日々建築CG制作者のプロが利用している切り抜き素材とその利用方法となります。
    海外のコンペや作品集でみるような雰囲気に仕上げることもそう難しくはないと思われたのではないでしょうか。

    今回紹介したポイントを意識しながら素材を選び、合成を試みれば
    間違いなくパース自体のクオリティが高まると思っております。なかなかこのようなレベルで解説している書籍やサイトはありませんので有益な内容となっているかと思います。


    ▼その他の建築CG用素材記事▼
    >>建築CG制作に利用できる3Dモデル素材・ダウンロードサイト7選
    >>【3DCG】パース制作に無料で利用できるテクスチャサイト【6選】

    ▼その他のレタッチまとめ記事▼
    >> 建築パースの描き方・レッタッチテクニックまとめ

    ☆この記事がお役にたちましたら、↓シェア・リツイート・ピン・ブックマークをよろしくお願いします。

    Comments & Trackbacks

    *