【建築パース】照明色温度の基本とIESライトを解説【3DCG】

この記事で紹介するライトの基本は、知らなくても正直問題はない。
しかし弊社では店舗設計も行うため、色温度・照明種類については非常に敏感である。

物販では商品の色が自然に見えるのか、飲食ではおいしそうに見える演色性、空間全体の平均照度など
照明の役割は大きく、CGパースにも投影できる重要な要素である。

配灯図や器具表がない段階でインテリアパースを制作する場面がよくあるが、
設計意図を読み取り、照明計画も含めたパース図が提案できれば重宝されること間違いない

なんとなくで対応していた照明について、理解を深め、今後に生かしていこう。


目次

照明色温度について

上の画像を見ていただきたい。ダウンライトが壁と床に落とす光に、色温度の違いを表現した。

この辺りの違いを理解されてる方は多いと思うが
実際にどういったところで、どの色温度が使用されるかまで把握されてされてる人は少ないだろう。

使用する場面においての正解はないので、あくまでおおまかな目安と場面だが
2700〜4000k程度が住宅
3500〜4000k程度が百貨店等の店舗
〜6500k程度がオフィス

で用いられる場合が多い。

実際に照明器具メーカーで用意されている器具で適合色温度は、おおまかに上記のものになっている。
制作するインテリアパースが上記範囲内の色温度とかけ離れないよう注意しよう。


IESライトについて


そもそもIESライトとは
実在の照明器具の照度データ(IES light profile)を利用して、リアリティのあるライティングを表現するものだ。
そのプロファイルも、照明器具メーカーが公式のWebサイトで公開・提供しているので、それらを利用すればよい。


無料ダウンロードできるIESファイルを提供してくれているサイトもあるので紹介しておこう。
>>all3dfree.net


IESライトの利用方法


色温度の説明で使用したシーンを利用して、IESライトの使い方を解説していく。
今回もCinema4D + CoronaRenderを使う。こちらはデフォルトのコロナライトでレンダリングしたシーン。

なんか普通だ。前述の「All3dfree.net」よりIESライトを選んでダウンロード。
https://www.all3dfree.net/ies-wall-light-free-download.html

属性ウィンドウ・CoronaLightオブジェクトタブ下段にIESの項目があるので、ここでダウンロードした.IESファイルを選択する。(iesファイルもテクスチャ同様、パスが必要となるので読み込み可能な場所に保存しておこう)

そのIESを利用してレンダリングしてみる。

デフォルトよりはいいが、なんかいまいちだ。

こちらのiesライトに変更して再度レンダリング。良い感じになった。


建築パース・照明色温度の基本とIESライトまとめ

以上が照明色温度の基本とIESライトの解説になる。
照明の基礎は是非覚えて欲しい内容だ。設計者側としてこのあたりを把握していないパース制作者は正直信用できない。

ひと手間増えてしまうが、IESライトは積極的に利用してライティングに生かしてほしい。
レンダラー標準のライトに比べて格段に結果がよくなる。

その他、建築CG制作におさえておきたい知識の記事はこちら
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>>【3DCG】建築パース制作時のアングル決定方法【カメラ設定解説】

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