建築パース・CGパースのためのChaosCorona導入ガイド(前編)

建築パース・CGパースのためのChaosCorona導入ガイド(前編)

建築パース・CGパース制作にChaosCoronaを導入しようと検討しているが、習得できるのか・情報はあるのかという不安を抱き、二の足を踏んでいるのではないだろうか?確かに国内に限ると、V-rayに比べChaosCoronaのユーザーはかなり少なく、日本語による情報も見つけるのは難しいだろう。

このガイドでは、ChaosCoronaを導入するにあたり必要な情報であるマテリアル・ライティング・レンダリング設定についての基本を解説していく。上編では、ChaosCoronaの特徴からマテリアル、よくある質問のパートだ。

建築CG制作の為にフォトリアルなレンダリングを求めている場合は、ChaosCoronaを検討してみよう。他のレンダラーに比べて、設定項目も少なく、比較的簡単に綺麗な画像がレンダリングできることがこの記事を通してわかることだろう。


※この記事は以前に投稿したChaosCoronaについての記事を再構成したものである

【この記事の要約:30秒でわかる結論】

  • 結論:Chaos Corona(Corona Renderer)は3ds Max向けレンダラーとして、直感的な設定で高品質な物理ベースライティングを成立させ、ノイズ耐性と光表現の安定性を両立する。特にインテリアCGパース制作における光の振る舞い・反射・影の質がプロの期待レベルで再現しやすいエンジンである。
  • 独自の視点: レンダリングは単に画質を上げる作業ではなく、制作設計とワークフローの最適化基準の一部である。プロはパラメータの過度な調整を避け、光の物理モデルとシーン全体の制御設計を成立させる方向に制作フローを構造化する。Coronaは設定のシンプルさを担保しつつ物理光源とマテリアルの精度を維持できる仕様であり、安定した最終画質を予測可能な形で生成できる点が評価基準となる。
  • 読後の結果:読者はChaos Coronaの基本概念と主要な強みを理解し、プロの制作環境におけるレンダラー選定設計とワークフロー最適化の判断基準を構築できる状態へ移行する。

本記事は前編です。「ChaosCorona導入ガイド(後編)」とあわせてご覧ください。

目次

1. Chaos Coronaの概要

ChaosGrooup社が提供する先進的なレンダリングエンジン。3dsMaxとCinema4Dに対応している。建築ヴィジュアライゼーションの分野に特化していあるため、設定項目が少なく、比較的簡単に綺麗な画像をレンダリングできるのが特徴である。

V-rayに比べてユーザー数は少ないものの、建築分野に限定すれば、近年は肩を並べるほどの数だろう。
初期設定でもそれなりに綺麗な画像がレンダリングできるため、フォトリアルCGの初心者にも導入しやすい。

■ Chaos Coronaの特徴

□ インタラクティブレンダリング:
Coronaのインタラクティブレンダリング機能により、マテリアルやライティングの変更をリアルタイムでプレビューしながら調整できる。
□ LightMix:
LightMixを使用すると、レンダリング後に個々の光源の強度や色を調整できる。これにより、さまざまな照明シナリオを容易に試すことができる。
□ 高度なマテリアルシステム:
Coronaは、高度なマテリアルオプションを提供し、物理的に正確な表現(PBR)を可能にする

Corona Premiumの費用は年間で支払額¥74,400
レンダー1ノードあたり 年間¥21,400

>>詳細はこちら

2. アプリケーションのインストール

試用版は機能の制限なく30日間利用できる。公式サイトからインストーラーをダウンロードして試してみよう。
>>Chaos Coronaダウンロード

Corona Renderer公式サイトのDownload Installersページ。3ds Max版(2014-2021対応)とCinema 4D版(R14-R23対応)のCorona Renderer 6ダウンロードボタンが並ぶ

自分の環境と合致するファイルをダウンロードして解凍後インストール。
以後、Cinema4Dでの作業となる。ソフトを起動するとメニューバーの機能拡張の次に「Corona」という項目が追加されたのがわかるはずだ。こちらのメニューよりAboutを選択。ライセンスの設定を行う必要がある。

Cinema 4Dのメニューバーに追加されたCoronaメニュー。Corona Sky・Sun・Light・Proxy・Camera、Corona VFB、Interactive renderingが並び、最下部のAbout...を選択している

レンダリング設定を開いてみると、レンダラーを選ぶ項目にCoronaが追加されているのが確認できる。以上でChaosCoronaが利用できる準備が整った。

Cinema 4Dのレンダリング設定。レンダラーのプルダウンに標準・フィジカル・ハードウェアOpenGL・ProRender・Coronaが並び、Coronaを選択する。出力は幅1280×高さ720、解像度72dpi

3. Chaos Coronaのマテリアル

ChaosCoronaを利用したマテリアルの設定方法を解説していく。考え方は一般的なPBRマテリアルの概念と同じである。
詳しく理解したい方はこちらの記事を参考にしてほしい。
>>【3DCGを学ぼう】PBRマテリアルとは?基本概念とフリーサイト紹介

Cinema4Dのマテリアルウィンドウから、[Corona]>[New Material]でマテリアルを作成する。

Cinema 4DのマテリアルウィンドウでCoronaタブから New Material を選ぶ操作。Layered・Select・Skin・Hair・Light・Ray Switcher・Shadow Catcher・Volume Materialも並ぶ
Coronaのマテリアルエディタ。DiffuseチャンネルはLevel 100%、色はHSVでH0°・S0%・V70%、Mix mode Normal、Mix strength 100%。左にReflectionやBumpなどのチャンネル一覧

パラメーターを変更するにはマテリアルサムネイルをダブルクリックすると開く。(マテリアルエディタ)
左側のサイドバーには、有効化できるチャンネルの名称(拡散・反射・屈折・バンプ・変位など)があり、名前をクリックするとそのチャンネルのパラメーターが右側のメインエリアに表示され、設定することができる。

Cinema4DやV-rayエンジンよりも設定項目が少ないことがわかるだろう。その中でも実際に利用するのは限られてくるので、とてもわかりやすい構造となっている。

3-1. Diffuseチャンネル

一番上にあるDiffuseチャンネルは他の多くのレンダリングエンジンと同様、マテリアルのベースチャンネルで色を設定したり、テクスチャを挿入する箇所になる。

マテリアルエディタのDiffuse ColorにR24・G135・B23の緑を設定した状態と、右のCorona VFB(800×800px)でレンダリングした緑のマテリアルボール

ダウンロードしたテクスチャ画像の色調を調整しなければならなくなる時はよくある。
Photoshopを経由して行えばよいが、あまり時間をかけたくない場合や面倒な時は「Corona Color Correct」シェーダーを使って明るさ・彩度・コントラストが調整できる。

木目テクスチャの彩度調整前後の比較。左はオレンジ寄りの濃い木目、右は彩度を落としたグレージュの木目
マテリアルエディタのTexture下矢印から[corona] width=
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