
「建築パースのプロが進める3DCGソフト4選」で紹介した
3DCGソフト・「3ds MAX」をなぜ厳選したのかより深く掘り下げて紹介していこうと思います。
3ds MAXの概要
オートデスク社による、3DCG作成のための統合型ハイエンドソフトウェアです。
2018より標準でレンダラーArnoldを搭載しています。
建築業界には非常に強く、隈研吾建築都市設計事務所を始めパース制作を内製化している大手建築設計事務所も採用。
アニメーション作成に対応したプラグインも多く、「鬼滅の刃」や「君の名は。」でも使用されています。
国内・海外含めたユーザーの事例サイト
https://area.autodesk.jp/case/#/0/3dsMax
厳選基準
価格
サブスクリプション制度を採用。
¥272,800(税込)/1年間 ¥34,100(税込)/1ヶ月 ¥737,000(税込)/3年間 と非常に高額です。
無償体験版は期間30日間。学生版は1年間無料です。
普通でしたらこんなに高額でハイエンドなソフトをおすすめしないのですが
2020年8月よりすべての機能をリーズナブルな価格で利用できるインディー版が発表されました。

■対象者:
・クリエイティブ制作による年間総収入が 1,500万円未満であること
・100,000米ドルを超えるプロジェクトではライセンスを使用できません
・1人のユーザーまたは 1つの組織につき、1つのサブスクリプション ライセンスのみ利用可能
この条件を満たせば、年間のサブスクリプションのみですが ¥40,700円で利用することができます。
昨今如実にユーザーを増やしている無料ソフトのBlenderを意識した対応なんでしょうかね。
■3ds Max Indie(Autodesk 日本語公式サイト)
https://makeanything.autodesk.com/3dsmax-indie-japan
情報の豊富さ・学習のしやすさ
ユーザー数が多いので、学習のしやすさは一番だと思います。
国内・海外問わず、建築パース作成のやり方を説明してくれているサイトが見つかります。
国内では、オートデスクの情報サイト・AREA JAPANの「やさしい3ds Max -はじめての建築CG-」が有名でわかりやすいです。

「世界で一番やさしい 3ds Max 建築CGパースの教科書」という書籍の著者・高畑 真澄さんがやさしく解説してくれています。彼女のキャラクターもあってスイスイと学習が進んでいけますよ。
海外では、「Arch Viz Artist」さんのyoutubeチャンネルがとても参考になると思います。
素材の充実
「建築パースに利用できる3Dモデルがダウンロードできるサイト7選」で詳しく紹介しておりますが、3Dモデルやシーンの素材フォーマットは3dsMAXが一番です。というか合わせて作られていると言ってもいいくらい3dsMAXが軸となって展開されています。
この素材は3dsMAXに対応していないから利用できないなぁといった場面にはほぼ出くわさないと思います。
レンダリング画像の美しさ
フォトリアルといった面で評価するならば、こちらも3dsMAXが一番です。
もちろんサードパーティのレンダラー(V-rayやCorona)を利用した上ですが。
説明は難しいのですが、MAXと他のソフト(同レンダラー)で作成したパースを比べると
奥行き感と言うか安定感が違うというか・・・・表現しづらい大きな壁がある印象です。
将来性
ソフト全体に若干の古さがあるところや、起動に時間がかかる等軽いネックはあるのですが
なんといっても高額な維持費が問題です。
まだ業務で利用するには不安があるため様子を見ている製作会社も多いと聞く、無料ソフトのBlenderは
今後もシェアを大きくしていくでしょう。
今回のインディー版導入など、情勢には柔軟に対応してくれそうなので
10年はわかりませんが、今後5年は不動のおすすめナンバーワンです。
3ds MAX まとめ
いいところ
ユーザー数が多く、全く3DCGを知らない人でも学べる環境がある。
3Dモデルやシーンの素材はほぼカバー。
ハイクオリティなレンダリング画像を制作できる。
残念なところ
とにかく維持コストが高い。
MacOSは未対応。
独断採点
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