【建築パース】照明色温度の概要とIESライトを解説【3DCG】

【建築パース】照明色温度の概要とIESライトを解説【3DCG】

この記事で紹介するライトの基本は、知らなくても正直問題はない。
しかし弊社では店舗設計も行うため、色温度・照明種類については非常に敏感である。

物販では商品の色が自然に見えるのか、飲食ではおいしそうに見える演色性、空間全体の平均照度など
照明の役割は大きく、CGパースにも投影できる重要な要素である。

配灯図や器具表がない段階でインテリアパースを制作する場面がよくあるが、
設計意図を読み取り、照明計画も含めたパース図が提案できれば重宝されること間違いない。

なんとなくで対応していた照明について、理解を深め、今後に生かしていこう。

【この記事の要約:30秒でわかる結論】

  • 結論:照明の色温度は、おおまかな目安として住宅が2700〜4000K程度、百貨店等の店舗が3500〜4000K程度、オフィスが〜6500K程度で、パースもこの範囲から外れないようにする。IESライトはレンダラー標準のライトより結果がよくなる。
  • 独自の視点:配灯図や器具表がない段階でも、設計意図を読み取って照明計画まで含めたパースを提案できれば重宝される、という立場で色温度とIESを扱っている。
  • 読後の結果:用途ごとの色温度の目安と、IESファイルをCoronaライトに読み込む手順が分かる。

目次

照明色温度について

打ち放しコンクリート壁にダウンライト5灯を並べ、左から2700k・3000k・4000k・5000k・6500kと色温度を変えて壁と床に落ちる光の色を比較したレンダリング。左ほど橙色、右ほど白く青みを帯びる

上の画像を見ていただきたい。ダウンライトが壁と床に落とす光に、色温度の違いを表現した。

この辺りの違いを理解されてる方は多いと思うが
実際にどういったところで、どの色温度が使用されるかまで把握されてされてる人は少ないだろう。

使用する場面においての正解はないので、あくまでおおまかな目安と場面だが
2700〜4000k程度が住宅
3500〜4000k程度が百貨店等の店舗
〜6500k程度がオフィス

で用いられる場合が多い。

実際に照明器具メーカーで用意されている器具で適合色温度は、おおまかに上記のものになっている。
制作するインテリアパースが上記範囲内の色温度とかけ離れないよう注意しよう。

色温度の解説はこちらの記事にて
>>>インテリアCGパースで照明の色温度が与える影響とその活用方法


IESライトについて


そもそもIESライトとは
実在の照明器具の照度データ(IES light profile)を利用して、リアリティのあるライティングを表現するものだ。
そのプロファイルも、照明器具メーカーが公式のWebサイトで公開・提供しているので、それらを利用すればよい。


無料ダウンロードできるIESファイルを提供してくれているサイトもあるので紹介しておこう。
>>all3dfree.net


IESライトの利用方法


色温度の説明で使用したシーンを利用して、IESライトの使い方を解説していく。
今回もCinema4D + CoronaRenderを使う。こちらはデフォルトのコロナライトでレンダリングしたシーン。

Corona Renderのデフォルトライトでレンダリングした打ち放しコンクリート壁のシーン。ダウンライト5灯の光が器具の真下に小さくにじむだけで、壁に配光の形が出ていない

なんか普通だ。前述の「All3dfree.net」よりIESライトを選んでダウンロード。
https://www.all3dfree.net/ies-wall-light-free-download.html

IES配布サイトAll3dfree.netの画面。左に配光パターンのサムネイル一覧、右に「IES in Wall Light」の配光図と「Free Download」リンク。黄色い矢印で選んだサムネイルとFree Downloadの位置を指している

属性ウィンドウ・CoronaLightオブジェクトタブ下段にIESの項目があるので、ここでダウンロードした.IESファイルを選択する。(iesファイルもテクスチャ同様、パスが必要となるので読み込み可能な場所に保存しておこう)

Cinema4Dの属性ウィンドウ、Corona Light[DL1]のオブジェクトタブ。Temperature 4000にチェック、S 5%・V 98.824%、Visible directly/in reflections/in refractionsなどがオン。黄色い矢印で下段のIES項目とファイル選択の「…」ボタンを指している

そのIESを利用してレンダリングしてみる。

ダウンロードしたIESライトを適用してレンダリングした打ち放しコンクリート壁のシーン。壁の上部が横に広く明るくなるが配光の輪郭はぼやけている

デフォルトよりはいいが、なんかいまいちだ。

All3dfree.netの別ページ。左に配光パターンのサムネイル一覧、右に「IES in Wall Light 027」の配光図とWinRARに含まれるIESファイル・JPEGプレビューの説明。黄色い矢印で細く下に伸びる配光のサムネイルを指している

こちらのiesライトに変更して再度レンダリング。良い感じになった。

別のIESライトに差し替えてレンダリングした打ち放しコンクリート壁のシーン。ダウンライトごとに三角形の配光が壁にくっきり出て、明暗のリズムが生まれている

建築パース・照明色温度の概要とIESライトまとめ

以上が照明色温度の概要とIESライトの解説になる。
照明の基礎は是非覚えて欲しい内容だ。設計者側としてこのあたりを把握していないパース制作者は正直信用できない。

ひと手間増えてしまうが、IESライトは積極的に利用してライティングに生かしてほしい。
レンダラー標準のライトに比べて格段に結果がよくなる。

その他、建築CG制作におさえておきたい知識の記事はこちら
>>【建築パース】これで解決!画像解像度と印刷サイズの関係【3DCG】
>>【3DCG】建築パース制作時のアングル決定方法【カメラ設定解説】

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