【建築パース・CGパース】住宅外観モデリングをマスターしよう 3dsMax編

【建築パース・CGパース】住宅外観モデリングをマスターしよう 3dsMax編

3DCGを利用して建築パースを作りたいが、そもそもの情報が少なく悩んでいないだろうか。
また、手探り状態で始めたものの、自分の方法がほんとうによいのか疑問に思っている方も少なくないだろう。

この記事で解説する方法を、実際に手を動かし実践してもらえば、住宅レベルのモデリングであればたいていのものが対応できる。
効率化を第一に考えながら、クオリティは落とさないモデリング方法を体系的かつ徹底的に解説した内容であり、いろんな場面に応用ができるためだ。

下で紹介する2D図面をもとに立体化していく過程を、ツールの使い方を含め細かく説明していく。
図面データーはダウンロード可能なので、実際に自分の環境でモデリングを行っていただけると理解が深まるだろう。

3DCGを利用した建築パース制作においてモデリング技術は欠かすことのできない重要なスキルである。
今回の記事を読み終えれば、ポリゴンモデリングの基本が理解できるはずだ。

【この記事の要約:30秒でわかる結論】

  • 結論:3ds Maxでのモデリングは、正確な寸法・下絵・プロポーションを基準として段階的に形状を構築する工程設計が制作の精度と効率を担保する。エッジ管理、サブディビジョン制御、モディファイヤー運用を目的に応じて計画的に行うことで、安定したモデル制作が成立する。
  • 独自の視点: 3Dモデリングは単なる操作の連続ではなく、形状要件・構造的制約・ポリゴンフローを数値と制御基準として設計する行為だ。プロは下絵や寸法データを基準に、優先すべき形状要素から段階的に組み立て、ノイズや不要な複雑さを排除する構造設計を適用する。 こうした制御設計視点が品質と速度の両立を成立させる根拠である。
  • 読後の結果:読者は3ds Maxでの標準的なモデリング手順と主要な制御要素を理解し、再現性のあるモデリング判断基準を整理できるようになる。
モデリング教材の1F・2F平面図。1階は玄関・洋室1・洋室2・浴室・階段、2階はリビングダイニング・キッチン・洋室3という構成
目次

1. 建築図面を3dsMaxに読み込む

3ds Maxの上部メニュー[カスタマイズ]を開き[単位設定]を選ぶ画面。ツールチップに「シーンの計測とそれらのレポート方法を設定するダイアログ ボックスを開きます」と表示されている
単位設定ウィンドウとシステム単位設定ウィンドウ。ディスプレイ単位スケールを「ミリメートル」に、システム単位スケールを1単位=1.0ミリメートルに設定した状態

上部メニュー[カスタマイズ]より[単位設定]を選択。開いた単位設定ウィンドウの[システム単位設定]タブをクリックし、システム単位スケールの単位を「ミリメートル」へ。単位設定ウィンドウのディスプレイ単位スケールもミリメートルにする。

エクスプローラの「図面.dwg」を3ds Maxのビューポートへドラッグ&ドロップし、表示された「ファイルを読み込み/ファイルをリンク/キャンセル」から「ファイルを読み込み」を選ぶ場面

DXFまたはDWG形式の図面データを3dsMaxへ読み込む。ファイルのアイコンを3dsMaxウィンドウ上へドラッグ&ドロップするとウィンドウが表示されるので「ファイル読み込み」を選択。

読み込んだ平面図・立面図をトップビューに表示し、右クリックのクアッドメニューで「選択をフリーズ」を赤枠で示した状態

読み込んだ図面が動かないようにロック(フリーズ)しておく。図面を選択して、右クリックでコンテクストメニューを表示して、「選択をフリーズ」を選ぶ。フリーズ状態のカラーを変更して見やすいようにしておくとよい。

「ユーザ インタフェースをカスタマイズ」のカラータブ。要素をジオメトリ、項目をフリーズにして赤・緑・青とも86のグレーを指定し、下の「すぐにカラーを適用」を赤枠で示している

上部メニュー[カスタマイズ]より「ユーザーインターフェイスをカスタマイズ」を選択。カラータブを選び、要素をジオメトリへ。フリーズを選択してから右上のカラーを変更後、右下の「すぐにカラーを適用」する。

一度フリーズを解除して、再度行うことで既にフリーズ済みのオブジェクトに反映される。


2. 立面図をもとにモデリング

建築モデリングの進め方を大まかに説明しておく。特殊な理由がない限り、立面図をポリゴンでトレースして、そのモデルを平面図に合わせ配置していくという方法になる。間違いなくこれが一番効率的である。住宅のインテリアでは、展開図を書く場合が少ないため平面を元に開口部の高さを調べながら作成することもあるが、店舗・内装等については展開図をベースに制作する方法がよい。

今回の住宅モデリングも立面図をトレースし、回転させて平面図に合わせていくやり方で進行していく。

2-1. 壁面をモデリング

「グリッドとスナップ設定」でスナップは頂点だけにチェックし、オプションではスナップ半径20ピクセル・角度5.0度、「フリーズ オブジェクトにスナップ」と「軸コンストレイントを有効」をオンにした状態。右のパネルはスプラインの「ライン」を選択

まずはスナップを有効にして設定を行う。画像のようにスナップは頂点にチェック、オプションで「フリーズオブジェクトにスナップ」と「軸コンストレイントを有効」にチェックを入れておくのがおすすめである。

メインのツールとしては、作成タブのスプラインより「ライン」と「長方形」を多用して行う。

南面立面図の外形を、①から⑩まで赤い番号順に端点をクリックしてラインでトレースする手順を示した図

南面立面図より作業を行う。ライン<スプライン>を選択し、上画像の番号順に端点をクリックしていき、最初のポイントを最後にクリックして閉じる。誤って意図しない箇所をクリックしてしまった場合は、deleteキーを押すことでひとつ手前の状態に戻ることができる。

2-2. 開口部を作成

サッシが配置される開口部を先ほど作成した壁のスプラインに開けていく。3dsMaxのブーリアンは手間がかかるのであまり多用はしないので今回は割愛する。

スプラインの「長方形」で2階の窓開口をトレースする場面。頂点①から②へドラッグしており、パラメータは長さ1170mm・幅640mm・角半径0.0mm

長方形<スプライン>を利用して開口部をトレースしていく。頂点①から②にへドラッグすることで形状ができあがる。

作成した長方形スプラインを右クリックし、クアッドメニューの[変換:]から「編集可能スプラインに変換」を選ぶ場面

作成したスプラインを選択した状態で右クリックを行うとクアッドメニューが表示されるので、[変換]>[編集可能スプラインに変換]を選択。

右クリックのクアッドメニューでツール2の「アタッチ」を選び、窓の長方形スプラインを壁のスプラインに結合して開口部にする場面

再度右クリックを行い、ツール2の「アタッチ」を選択し、穴があけられる方のスプラインをクリックすると開口部ができあがる。
一連の、「編集可能スプラインに変換」と「アタッチ」はショートカット設定しておくと効率的に作業が行えるだろう。ショートカットは、上部メニュー[カスタマイズ]>[ホットキーエディタ]で可能。

2-3. その他のオブジェクトを作成

1階の掃き出し窓と玄関ドアをトレース中、Ctrlを押しながら右クリックして作成メニュー(円弧・長方形・円・ライン・平面・ボックス・球)を表示した状態

その他の壁面も同様の対応で作成を行う。controlを押しながらビュー上を右クリックすると、ジオメトリの作成メニューが表示されるので、こちらを利用して効率的に進行していこう。

南面のトレース最終段階。黄色い矢印で示した2か所の破風をスプラインで作成し、南面の作図が完了した状態

南面は残り、破風を作成して完了である。

2-4. 東・西面も同様にモデリング

ポリゴンで作る範囲を色分けした立面図。壁面を黄緑、屋根の笠木と板金を水色、玄関脇と開口下端の水切りを赤で塗り分けている

立面図トレース段階でどこまでポリゴンで形を作っていくかについて、弊社では壁・笠木などの金物(基礎水切り除く)・破風くらいで、残りは回転してから対応している。わかりやすいように図面に着色したものをのせておく。黄緑・赤・水色の範囲がポリゴンで作成する箇所だ。

残りの面についても引き続き作成を行っていくが、通常建物は矩形の場合、目に見えるのは2面である。影響がなく見えないところは作る必要はないが、今回はアプローチ+車庫部に壁面の開口部があるので、最低限3面(東南西)の制作は必要かと思われる。

南面・東面・西面の3面をスプラインでトレースし終えたトップビュー。上下2段に並んだ立面図の上に、壁と開口部のスプラインが紫・緑・黄で重なっている

南面・東面・西面についてスプラインによるモデリングを行った。


3. 回転して配置

「20 個のシェイプが選択されました」の状態で角度スナップと「選択して回転」を有効にし、回転ギズモのX軸を掴んで[90.00, 0.00, 0.00]まで回した場面

それぞれの面を90°回転させて平面図上に配置していく。角度スナップ(A)をオンにして、「選択して回転(R)」ツールを選んでからすべてを選択(Ctrl+A)する。回転ギズモのX軸をつかんで90°回転させる。

[カスタマイズ] width=
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